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玉露*喫茶
いらっしゃいませ! ぷよぷよと、ぷよぷよのキャラについての語りと、 ぷよぷよの小説が置いてある どこから見ても100%ぷよぷよな喫茶店。 お気軽にコメントくださいね〜!

プロフィール

緑茶 玉露

Author:緑茶 玉露
十代前半の後半の
己を僕と呼ぶ女、それが玉露です。
絵がモノクロなのは色塗りが
できないからなんだよぉ・・・。

誕生日・・・フリーダイヤル(01月20日)
住んでる所・・・子犬の形の県
出身地・・・大仏が有名な海の無い県

好きなぷよキャラ
「さかな王子(さかな&人間)・オトモ
ほほうどり・あくま・アコール先生」
好きなCP・・・シェゾ&さかな王子



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「眠れぬ夜を貴方に」

眠れぬ夜を貴方に差し上げましょう・・・
さぁ追記へどうぞ、そこにあなたの望むのもがあれば
いいですけれども・・・。




不意に目が覚めた。
ここは夜のミル海岸、余のお気に入りの寝場所
・・・と言うよりここしかいい寝場所がない。
顔を上に向けると三日月がぽっかり浮かんでいる、
淡い光が海に差し込んでいた・・・。

今は夏、
暑くて暑くて寝苦しいったらない。
さっきまでは寝ていたがこの暑さに負けた・・・
もう一度寝ようと思っても眠れない。
砂浜に寝っ転がっても海に潜っても岩の陰に寝そべっても寝れん!
仕方ない、ここは夜の散歩にでも行くか・・・。


体を起こして町へと繰り出した。
森を通って町へ、
学校の前を通って町へ・・・。
どの建物も明かりを消して物音がひとつも聞こえない。
そりゃあ今は夜中の2時くらいだから誰も起きていないとは思うが
本当にここに誰も住んでいないかのような・・・そんな静けさだった。
ランタンを持って来てよかった、薄暗い街灯だけでは足元が見えないからな。

街道を歩いていると明かりが目に刺さった。
見上げてみるとそこは博物館、部屋の明かりがぼんやりと
暗闇に浮かび上がっていた。
吸い込まれるように扉を開けて中に入っていくと光の方へと歩いていった。
思えばここには来たことがなかった。
なんと言うかこの重々しい雰囲気は余の性に合わなかったが・・・
今は違う。いつもの感じとは違っていた。
時間のせいだろうか、気分のせいだろうか?
長く続く廊下に響く自分の足音が不気味に聞こえる。


「いらっしゃいくま。」
不意を衝かれた、右にあった扉がいきなり開くと
そこにいたのはこの博物館の館長、「あくま」であった。
「わわわわわっ!びっくりしたぞ・・・!」
「すまぬま、驚かせてしまったま?・・・」
「ふ、ふん。これしきの事平気だ・・・。
ところでこの部屋はなんだ?」

薄い光が部屋からあふれ出ている。
地面から出たモグラの気分だ、目が痛い・・・。

「あぁ、ここは我の部屋ま。入るま?」
「えっ、いや、よいぞ!ただ余は・・・」
「眠れぬ夜の散歩に来た・・・くま?」

心を見透かされた・・・とでも言うのか?
ずばりを言われてさっきからおののきっぱなしだ・・・。

「う、うむ。そんなところだ。」
「ではゆっくりしていくま。体と心が休まり、落ち着くま。」
「・・・そうさせてもらうぞ。」

部屋の中はなんともシンプルなものだった。
質素でいらないものは何一つ無い、きちんと整頓された無駄の無い部屋・・・。
城の部屋には何か色々とごちゃごちゃあって落ち着かなかったが
確かにここは落ち着く。

「お、何だこれは・・・?」
拾い上げたのは古そうな本。
ホコリのせいで薄汚れて表紙の文字が読めない・・・。
「・・・知らない文字だな、ん?・・・??」
「”竜物語”。我が小さいころよく読んだ物語ま・・・。」
「この文字が読めたのか?お主の小さい時に?」
「独学ま。文字が読めねば本は読めない・・・だから学んだま。」
「じゃあ読んでくれ、余には読めぬからな。」

積んである本の山に手を乗せてあくまを見つめた。
あくまは本をとると腰掛けて表紙を開いた。
黄ばんだ目次が目に映る・・・やはり読めない。

「では読むま・・・”竜物語”・・・



ある国に戦争好きな王族がいた。
戦争は負け知らずで奪った財宝でその国は大変豊かであった。
王達は贅沢な振る舞いをやめず、国民達も働く事を忘れていた。
戦争があれば喜んで加わり、その金で作った強力な武器で
どんどん国を制圧していった。
国はさらに豊かになり、その勢いは止まらなかった。

ある日この国に新しい王子が立てられた。
王子は戦争好きな父の血を引き、同じく戦争が大好きであった。
剣や槍、弓矢を集めては自分の部屋に飾り、豪華な振る舞いはまた父以上。
潤いが乾く事がなかった。

数日たった時、王子の耳に知らせが飛び込んできた。
「竜が森で暴れている、このままでは町を滅ぼしかねない。」
早速王子は武装し、剣を取ると森へと駆けていった。

森に着くと竜がいた。
城の何倍もの大きさがある竜が火を吹いて森を焼き尽くそうとしていた。
暴れる竜が振り下ろすしっぽは岩を砕き、
大きな足は地ならしを起こし、鋭い爪で地面を引き裂いた。
竜は王子の存在に気付くと炎を吐いてきた。
王子は盾で身を守り、剣で炎を切り刻んだ。
熱くなった剣は炎を上げ、竜の腹を突いた。
竜は急所を突かれ、唸り声を上げながら泉に倒れた。

王子の勝利だ、王子は剣を天に向かって揚げると剣から強い光が出た、
その光は天まで昇ると雷が落ちた、雷は木々に落ち、森を全て焼き尽くした。
熱い炎が王子の周りを取り囲み、竜の唸る声が響いた。
死と生の断末魔をさまよう声が、森が燃え上がる音が、雷の轟く音が・・・
急に雨が降り、その炎を全て消した。
残ったのは広い広い焼け野原と泉に倒れている竜の亡骸であった。
竜は既に死んでいて、傷口から血が溢れ出て泉をその色で染めた。
赤い水は川を渡り、国へと流れ込んだ。
たくさんの魔物がそれと一緒に国に流れ込み、人々を苦しめた。
血の臭いと焦げた臭いが鼻を突く。

竜の傷口から何かが落ちた、それは星の形をした石だった。
明るく燃え上がるその石は光を放つと
血の川を元の川へ、焼けた森を元の森へと戻し、魔物たちを追い払い、曇り空を快晴に変えた。
王子は腰から下げていたランタンにその石を入れ、これを「平和の象徴」とした。
その石は今でも燃え続け、平和を物語っている・・・。

王子はそれから一切戦争をしようとはしなかった。
争いに満ち溢れた国は平和の国へと姿を変え、人々の心に平安が訪れた。

この竜が教えてくれた。
戦争など何も生まない、全てを失うだけ。
これを永遠に封印する・・・。
このランタンと共に、この平和の光と共に・・・。



・・・おしまい・・・くま。」

「ふむぅ・・・なるほどな。なかなか考えさせられる話であった!
しかしこの本に出てくる王子は野蛮だな・・・余はそんな事はせぬ、
平和と自由を一途に愛し続けるのだ!」
「そうしてもらえるとうれしいま。それが本当の王子だま。」
「はは・・・そうだな、余もまだまだやも知れぬ。」
「十分素敵な王子様だま。」
「て、照れるではないか!そう言われたのってあまり・・・ないからな。」
「素直な人だま・・・ところで、まだ気付かないかま?」
「なにがだ?」

あくまは少し笑って挿絵を指差していった。

「これ、星のランタン・・・だま?」
「あ・・・あああぁぁ!本当だ、確かにそうだ・・・・
なんと、これはそんなにもすごい物だったのか?!」
「素晴らしい骨董品だま。是非寄贈して欲しいま。」
「それはだめだ、これは余の城に伝わる大事な宝だ!」
「冗談だま。しかし・・・本当に美しい光ま、平和な気持ちになるま・・・。」

ランタンの中で燃える星の石は淡い光を放っていた。
本当に優しい光であった。

「見たいならいつでも見に来ていいぞ、余は体外ミル海岸かアリクビ湖にいるのでな。
それで・・・ここにも遊びに来ていいか?
興味深い話がまだまだたくさんありそうだしな。」
「勿論歓迎するま。また読んであげるま・・・。そちらにも遊びにいくま。」
「うむ、約束であるぞ。では世話になった・・・」

王子の声が途切れた、眠ってしまったのだ。

「おやおや・・・今日はお泊りかま?」
王子は寝息を立てている。ゆすっても起きそうに無い。
あくまは毛布をかけてあげた。

「・・・我は知ってるま、そなたの先祖は実はこの物語に出てくる王子なんだま。
戦い好きで金と欲におぼれた王族で・・・我も何度か被害にあったま。
そして色んな物を失ったま・・・だけど今はもう悲しまないま、
そなたがこのような平和を愛する立派な王子になってくれて・・・我はうれしま。
吊りあがったあの瞳も、こんなにかわいらしい瞳へと変わったのはやはり・・・このランタンのおかげかま。」

星のランタンの光がちょっとだけ強くなってるような気がした。
この光はやはり王子が持つにふさわしい。

「う~ん・・・これ、待て無礼者・・・余の僕に・・・ぐぅ。」
寝言だ。
「・・・やはりまだまだか・・・ま?」

夜がふけて今は三時半ごろだ。
空が少しだけ白んでいるような気がする。

「さて、我の夜はこれからま。
この事について深く追求せねばならない・・・ま。」



眠れぬ夜を貴方に・・・おやすみなさい、かわいい平和の王子様・・・。

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